- text and edit by
- 森田 絵理
乃村工藝社グループでは毎年、学生のみなさん向けにインターンシップを開催しています。
今年は若手のプランナー3名が中心となってプランニングし、実施するまでの様子や気づきをお伝えします。
「企画とは何なのか?」採用活動を通して、改めて振り返った自分達の仕事とは?
もくじ(ページ内の該当部分にジャンプ)
1.過去開催の課題(リアル・オンライン)
2.今年のテーマ/課題を決める
3.職種別課題を決める
4.企画ノウハウをまとめる
―今年の検討プロセス―
1.過去開催の課題
(リアル・オンライン)
当社のインターンシップは“職業体験”の名のごとく、かなり実務に近い内容を企画に落とし込んでおり、深く体験できることが特徴的です。 学生のみなさんは当社の社員になりきって、チーム一丸で企画をつくり、プレゼンします。我々社員もアドバイスをしながら、最後にはクライアントになりきって、本気の質疑やフィードバックを行います。
2020年までの5年間は、ヒデキさん を中心に、野田さん、榊さん、吉武さん 、などのプランナーが企画・進行・審査を行っていました。
対面開催
インターンシップをプランニングする(前編)
オンライン開催
インターンシップをプランニングする(後編)
新型コロナウィルスの蔓延以前は、実際に施設を見学したり、グループワークの様子を見ながら対面でアドバイスを送ったり、学生のみなさんと密な距離感で寄り添うことができていました。
各々が作業する様子や工夫は手元を見たらわかるし、誰がチームにどんな貢献をしているかも、雰囲気でわかる。学生同士のイメージの共有やコミュニケーションも、しやすかったと思います。
しかし、オンラインで初開催した2020年。
下記のような課題が発生します。
そこで、昨年までインターンシップに関与していなかった山田、堀井、森田の若手メンバーを中心に、ヒデキさんや人財開発部の方々が工夫してつくってくださった 進め方を元に「オンライン会場」という実在しない空間でのインターンの企画を、一から考えていきました。
※それぞれメンバー紹介ページにリンクしています
2.今年のテーマ/課題を決める
インターンシップで取り扱うテーマは、毎年異なります。
具体的な場所を指定して企画してもらうものから、架空の空間を指定するものまで、さまざまです。2日間という、長いようで短いインターンシップの中で、どのようなテーマを設定すれば、学生のみなさんに「より“本気で”・“楽しんで”参加してもらえるか。」プランナー3名で、テーマのアイデアをいくつも出しあいました。
テーマアイデアも、テーマへのアプローチも、三者三様。それぞれの考えが行き交います。
せっかくなので、みんなでテーマを出し合っていた当時のことを振り返ってみます。
Qテーマを決めるにあたり、最も大切にしたかったポイントは何ですか?
山田
世の中にまだあまりないテーマを意識しました。たとえば「商業施設」「ホテル」「公園」というような用途を決めてテーマを設定すると、世の中に既にある施設に似たり、“正解”みたいな提案になってしまうことを避けたいなと思いました。空間の定義そのものから考えてみてほしいなと。
堀井
私も山田とほぼ同じで、正解が見通せるテーマは避けることです。私たちが今まさに仕事で直面している答えのない課題を、共に考えるようなものが良いだろうと考えました。
森田
学生のみなさんの発想を制限するテーマになっていないか、才能を発揮できるかを気にしていました。私も堀井が言うように、まさに関わっている業務のヒントにもなるような学生の純粋な意見を聞いてみたかったという思いもあります。
Qテーマ出し→決定まで、一番苦労したのはどこでしたか?
堀井
バリエーションに富んだ提案が出てきて欲しいだとか、不必要につまづいてしまうような設定のアラはないだろうかとか、学生の皆さんが最大限力を発揮できるような課題設計に苦心しました。私たちは普段審査される側なので、審査する側の視点という意味で新鮮でもありました。
森田
そうそう、審査する側の視点が難しかったよね(笑)テーマを、どれくらい具体的に設定するか、悩みました。
山田
ここは3人共通のようですね。普段コンペに参加するときに与件の読み解きを大切にしていますが、いつも受け取る側のところを逆の立場になって考えることは難しかったので、気づきも多かったです。
テーマが広すぎると、
何から着手して良いものか、
課題に取り組みづらい。
テーマが狭すぎると、
アイデアに広がりが出づらい。
これって、クライアントから与件をいただいたときにも直面することだと感じました。
当社は、「場所はあるけど、何をしたらよいかわからない!」といった相談から、「場所もターゲットもベンチマークも決まっている。あと一押しの企画が欲しい。」といった相談など、様々な課題のお問い合わせをいただきます。
我々プランナーにとっては、そういったクライアントの様々な要望を実現する方法を考え抜くのも仕事の一つです。インターンにおいては、学生が我々の要望を読み解くということですね。
与件を出す側に立ってみて、改めて最初のテーマ設定の重要性に気づかされました。
3.職種別課題を決める
次に、当日学生に役割を担ってもらう当社の職種【営業職/プランニング職/デザイン職/ディレクター職】のそれぞれに求める課題を決めていきました。
「それぞれの職種の役割ややりがいを知ってもらうには、どんなことをやってもらったらよいのか?」
そんなことを考えているうちに、それぞれが思う【営業職/プランニング職/デザイン職/ディレクター職】のあるべき姿に気づいていきます。
Q.職種別課題を設定するときに、意識したことはありますか?
山田
職種別課題は担当職種の人がやる設定ではありますが、あくまで議論を先導したり、資料をまとめる役割を担うという意味で、その職種の人に全てお任せするのではなくチームで仕事をするときに全員が持っておくといいなという視点を意識しました。具体的にはタイムマネジメントやコストマネジメントといったところです。
堀井
「プランナーが求めるディレクター像」のようなものになってしまいがちだったことが、意識したというより反省したところです。なるべくフラットに考えようと思いましたが、難しいですね…
森田
会社として求める、その職種の役割を言語化して評価軸にするのが難しいと感じました。 当社の職種は完全分業型ではなく、それぞれの領域に重なりながら進めていくことが多いのでハッキリ「○○だけやる人」とは言いづらいですよね。
それぞれの考えを見てみると、各職種へ求めることは様々ですね。ただ、各職種が重なり合って仕事をしあっているという意識は共通していそうです。
4.企画ノウハウをまとめる
そして今回、インターンシップのテーマ設定だけでなく、企画のノウハウのレクチャーも作成しました。
プランナーの大きな役割は、企画を「つくり」「つたえる」こと。
まずは、企画書とは何なのか?企画書はどうやってつくるのかを議論します。
そもそも、計画と企画の違いは何なのか?
一般的な企画書と“乃村工藝社の企画書”はどう違うのか? 企画書は、どんな項目やページから成り立っているのか? それぞれのページで、どんなことに注意しながら作成していったらいいのか?
プランナーとして入社して以来、改めて考えてみると、面白く、深い。
堀井・山田と話していても、企画書のとらえ方や企画書の作り方は三者三様です。 その中で、共通する項目や流れを整理していきました。
そして、プレゼンのやりかた。
コロナ禍でオンライン会議が増えたこともあり、プレゼンのやり方も大きく変わりました。
今回のインターンシップは、オンライン。
オンライン会議ならではの、クライアントとの距離感や注意点を伝えます。
例えば、同じ資料でも対面での伝わり方とオンラインでの伝わり方は違いますよね。
クライアントに、興味を持って聞いていただくためにどうすればいいのか?
そのポイントをまとめました。
これらの内容は、本当に乃村工藝社の企画・プレゼンのミソがギュッと詰まっています。
この記事でお見せできないのが残念ですが、興味のある方はぜひ乃村工藝社のインターンに応募してみてください!
インターンシップをプランニングする vol.2 -実施編-
https://www.nomlog.nomurakougei.co.jp/article/detail/148/
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