「色をみつけて、色をつくる」 ―千里中央公園アートワークショップ

春名 宏美
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春名 宏美

乃村工藝社 広報部の春名宏美が、大阪は豊中市にある千里中央公園で実施したイベント「色をみつけて、色をつくる」に参加。
今回は当日のイベントの様子や、2023年3月にむけた「千里中央公園活性化事業」の取り組みについて、プロジェクト担当者の声も交えてご紹介します。

「色をみつけて、色をつくる」とは?

2022年10月1日(土)・2日(日)に、千里中央公園の新しい魅力を発見するアートワークショップ「色をみつけて、色をつくる」を開催。当社はイベントの企画・デザイン・運営を担当しました。
地域住民の方が気軽にアートやものづくりに触れる機会づくりと、アーティストが活躍できるプラットフォームを千里中央公園につくりたいという思いから今回のアートイベントが生まれました。
千里中央公園ならでは、かつ生まれ変わる公園倉庫を活かしたワークショップの内容を、大阪を拠点に活動されている美術家の中島麦さんにお声がけし、一緒に考えました。

今回のアートワークショップの目的
1. 千里中央公園の魅力の再発見
2. 地域の方々の交流機会づくり
3. 来年春開業の収益施設の周知と期待感の醸成
4. 地域と官民の連携を可視化

 

 

 

中島麦さんと一緒に公園の中を歩いて見つけたものを持ち帰ったり思い出したりしながら、参加者それぞれが絵の具を混ぜ合わせ思い思いの公園の“色”をつくりました。

イベント会場「千里中央公園」

千里中央公園は、大阪府豊中市にある開設面積14.2haの総合公園で、体育館や総延長150mのローラー滑り台などがあり、多くの市民が利用する公園です。

イベントの会場は旧公園管理事務所。こどもたちが安心して楽しめるように、ワクワクする会場づくりにも力を入れました。

アートを通して公園の魅力を再発見!みんなで楽しく公園をつくっていく

ここからは、ワークショップの様子をお伝えしていきます。

その1.「色をみつける」

木々の色、空や水の色、光や影の色、 道ゆく人々の色、風の色……公園にはこんなにも多様な “色”があることに美術家の中島麦さんがそっと目を向けさせてくれます。

参加した方が親も子も関係なく公園内を駆け回り、何気なく見ている景色から夢中になって“色”をみつけ、公園の魅力を再発見しました。

その2.「色をつくる」

公園でみつけた“色”を、絵の具で作って紙に塗ると、それぞれの思う千里中央公園の色がテーブルいっぱいにあらわれました。

「たとえば噴水の水の色はどんな“色”やったかな?水やからって『水色』とは限らへんよね。自分が感じたままの“色”をつくってみよう!」なんて声かけも聞こえてきます。

丸く塗ったり、手形を押したり……、皆さんがのびのび自由に“色”を楽しんで表現している姿がとても印象的でした。

こんなにもたくさんの“色”が生まれました!

参加した皆さんが自分で見つけた“色”にオリジナルの名前をつけて、カラーチャートを作成。
千里中央公園という1つの場所でのワークアウトでしたが、こんなにも多種多様な“色”をつくることができました。

イベントに参加した方からは、

  • 子どもにとてもいい体験をさせてあげられたし、何より親である僕が楽しかった。
  • 子どもが2時間全力で楽しめる素敵な内容だった。
  • いつもの公園と思えない遊びができて楽しかった。
  • スタッフがやさしくて過ごしやすかった。

など、嬉しいコメントをたくさんお寄せいただきました。

千里中央公園における「ソーシャルグッド」

乃村工藝社では、持続可能な社会を実現するため、事業活動を通して幸せなインパクトを生み出す「ソーシャルグッド活動」を推進しています。今回のイベントは、まさにソーシャルグッドな活動のひとつです。
参加型のワークショップを通じて近隣住民や千里中央公園に訪れる人々の交流機会をつくり、他者との共創の楽しさや可能性を実感できる地域活性化につながるプログラム。来春オープンの拠点施設となる建物のスペースを活用することで、拠点施設の周知・期待感の醸成と企業の地域貢献・連携を可視化するような場づくりとしました。

プロジェクトメンバーの声

<プロジェクトリーダー>
今回のイベントのプロジェクトリーダーをつとめ全体の総括を担当していた営業の左近 諒。
■左近 諒
2021年 乃村工藝社入社 営業/一級建築士
商業施設、余暇施設、福祉施設、地域活性化などを担当。
自ら未来をつくって、楽しむことが好き。

(左近)現存する価値を最大限活かし、持続可能な施設へと育てていく為に、作り手と使い手が同じレイヤーにいることを意識しながら、施設の愛着形成において重要な「余白」のある施設づくりを進めております。
完成予想図がない分、偶発的な事象が生まれ、アートを掛け合わせることで、施設づくりのストーリー性をさらに高めることができると思い、このプロジェクトに臨みました。

<プロジェクトメンバー>
乃村工藝社発のソーシャルグッドな事業・サービス・ソリューションを開発し、「インクルーシブ&アート」の分野で次世代のビジネス基盤を開発するべくR&Dを推進している営業の松浦 麻基。
■松浦 麻基
美術業界の勤務を経て2019年乃村工藝社入社 営業
専門店、余暇施設などを担当。

(松浦)近年、アートと社会の接点は美術館やギャラリーなどの建物の中にとどまらず、人と人、人と場所をつなぐ結節点としてのアートの可能性に、より一層目が向けられてきていると感じています。
今回は、千里中央公園の魅力を再発見してもらえる、この場所ならではのアートワークショップを美術家の中島麦さんに一緒に考えていただきました。
日常を生きる中で忘れてしまう感覚を開いたり、ふと新しい視点を与えてくれる、そんなアート体験が地域生活で身近に感じてもらえるよう今後も継続的に活動していきたいと思っています。

次なるイベントは?

今回の「色をみつけて、色をつくる」のイベントでつくった“色”を元に、2023年3月に公園内にオープンするコミュニティスペースの壁を、地域の皆さんと丸ごとペイントするワークショップを開催予定です。

(上図:ペイントで生まれ変わる予定の現在の公園倉庫)

次回のワークショップも地域の皆さんに楽しんでいただけるようプロジェクトメンバーが鋭意準備中なので、是非お楽しみに!

そして2023年春「千里中央公園活性化事業」に向けて

2022年11月7日(月)に発表された、エイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)株式会社が代表者を務める「千里中央公園パートナーズ」による「千里中央公園再整備にかかる活性化事業」(大阪府豊中市)で、事業運営に協力する5社が決定し、収益施設の概要が決まりました。
H2Oグループが公園事業を手がけるのははじめてで、施設は2023年3月下旬オープン予定です。乃村工藝社は協力会社のうちの1社として、デザイン・設計・施工を担当します。
「千里中央公園再整備にかかる活性化事業」では、事業コンセプト「PLAY 1OOORE SCENES (プレイ「センリ」シーンズ)」をもとに、人と人とが繋がり、地域住民が公園づくりに参加でき(Open)、地域住民の日常生活に寄り添った、毎日足を運びたくなるような公園を目指し(Ordinary)、豊かな自然をそのままに、いまあるものを活用した(Organic)施設を設置、運営します。

公園内にある建物をリノベーションした施設には、カフェやミニショップの他、コミュニティスペースが入居します。カフェでは地域食材を使った料理やソフトドリンク、アルコール等を提供し、ミニショップでは、公園で必要なドリンクやアイスクリームなどを販売。
コミュニティスペースでは、地域住民、学生、ボランティア、企業などが日常的に共同参画しながら、新しい活動や繋がりを生み出していく「創造の場」として活用します。
さらに、パークコミュニケーターが常駐し、公園でやってみたいことや困りごとなどを聞きながら一緒に公園づくりを行う他、公園で過ごす際に必要な日除けアイテムやホビーグッズの販売、菜園や食に関するワークショップを実施する予定です。

<今後のスケジュール(予定)>
2022年 10月   着工開始済み
2023年  2月   竣工
2023年  3月   開業

詳しくはこちら

おわりに

イベントに参加した私自身、プロジェクトメンバーの和気あいあいとした雰囲気の良さや、参加者の皆さん同士が交流している姿や笑顔にふれて、とてもあたたかい時間を過ごさせていただきました。
実際に現場で参加者の生の声や活躍している社員の様子をみることで、より一層プロジェクトにかけるメンバーの想いを感じました。あらためて春に向けた今後の活動にも期待が高まります。

私は乃村工藝社 公式Twitterの運用担当もしています。「千里中央公園再整備にかかる活性化事業」に向けた情報も含め、旬なネタをどんどん発信していますので、ぜひチェックしてみてください!

 

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春名 宏美

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