- text and edit by
- 春名 宏美
ブランドコミュニケーション部の春名です。
私は普段ブランドマネジメント課でSNS(X・Instagram)やコーポレートサイトの運用、ブランディング施策などを担当しています。
今回はリバーシティ21新川でのエコアート体験イベントに参加したことをきっかけに、開放的な眺望が魅力の全505戸賃貸マンション、リバーサイドレジデンス「リバーシティ21新川」のバリューアップ・プロジェクトメンバーから伺った当レジデンスの新しい魅力をお届けします。
東京メトロ日比谷線・JR京葉線「八丁堀駅」徒歩7分、隅田川に面した自然豊かなロケーションに立地する「リバーシティ21新川」。
マンションの袂に架かる中央大橋は、夜にはライトアップされ佃エリアのランドマークとして知られており、隅田川沿いには遊歩道が整備され、散歩やジョギングなど、近隣住民の憩いの場として活躍しています。
“時代に合った”バリューアップ計画
1995年竣工の「リバーシティ21新川」共用部をバリューアップ改修し、2023年1月1日にリニューアルOPENしました。
乃村工藝社は 調査企画・基本構想、デザイン・設計、サイン・グラフィックデザイン、設計監理、 什器制作、制作・内装施工を担当しました。
大型集合施設ならではの構造体のしっかりした時代を感じさせる武骨さと、シンプルな意匠で構成された建築ポテンシャルの高さを活かし、「ヘリテージ」をデザインコンセプトとして、空間設計を行いました。相性の良い重厚感を感じられる木質材や照明計画を用いた邸宅空間を創出しています。
1.ペルソナから紐解く「都心で私スタイルを育む拠点づくり」
住んでいる方々のスタイル、ここに住む理由を考えながら、機能を設定していきました。
住戸は1R・1Kのシングル向けのプランから2LDKまで幅広いラインナップ。一番戸数が多いのは1LDKで、都心立地で金融街にも近いため単身赴任族や一人暮らしの方が多いと予測しました。
職住接近、便利な場所で住みたいとこの場所を選んでいる方々の生活をイメージしながら、1LDKでは不足している居住性、帰ってきたときのお迎え感、ここに住んでいる満足感を毎日通るパブリック共用部で満たし、感じていただくことに重点を置きました。
2.選ばれるマンションになるための、セカンドリビングづくり
集合住宅として必要な集会所のスペースの間取りを抜本的に変更し、ラウンジとすることで、居住者が毎日使える第二のリビングとして価値ある空間へと生まれ変わらせました。
ウェルビーイングな滞留環境や、プラスアルファの機能を盛り込み、都市生活者をバックアップするラウンジとして2つのゾーニングで構成。
都市型アドレスで働く・住まう入居者の使い勝手を上げていく拠点を目指しました。
3.表装材8割以上にエコマテリアルでSDGsテーマの実現
ヘリテージデザインにふさわしいマテリアルの中から、生活の中で出てくる廃材を採用した環境配慮した製品を82%以上使用。
住まう場所だからこそ、入居者が集うラウンジおよびエントランスに指先で触れられるよう素材感を活かした形で採用しました。
家具は東京都で回収された用紙廃材にフォーカスし、特殊圧縮加工を用いてリデザインされたベンチを配しています。
ほかにも、普段利用する身近なものから出る廃材を選定、デザインし、SDGsを感じられる空間となっています。
(※)エコマテリアル:
環境に配慮した素材に認定されたマテリアルおよび、環境に配慮した素材を使用しているマテリアル
お住まいの皆さまのよりよいコミュニティ実現のための
エコアートイベントを開催!
リバーシティ21新川1階のエントランスに廃材アーティストとして活躍されている綾海さんに、リノベーションで出た廃材素材を用いた絵画を制作いただきました。
完成を記念して、お披露目と、お住まいの方々に向けたにエコアート体験イベントが開催され、私もイベントに参加してまいりました。
リバーシティ21新川で発生したタイルの廃材を活用し、バインダー(展色剤)と混ぜて絵の具を制作したあと、完成した絵の具を使って実際に試し描きしながらエコアートを体験しました。
綾海さんより素材についての講話をいただきながら、作品の制作工程を体験していただくことで、より作品を身近に感じられるようなイベントとなりました。
アーティスト:綾海さん
長崎県出身。キャンピングカーで生活。訪れた先で、地域で抱える課題や生産者の想いに向き合い「観る人に未来を考えてもらう作品」をその土地で取れる廃材を使って制作している。さまざまな課題や想い、現状を正しく全国に届けるアートを通したメッセンジャーとして活動。1996 年生まれ
綾海さん公式Instagram:https://www.instagram.com/ayami_ecoart/
エコアート『人の目に空見える』
リノベーション時に廃棄物として出た「和室のふすま」に、クロスやタイルなどの廃材と桜の枝を煮出して桜色の絵の具をつくり、隅田川の地域資源である“桜”や隅田川の流れを表現したアートを制作いただきました。
この作品は、アーティスト・イン・レジデンスとしてリバー新川で実際にマンションの一室に滞在し、窓から見える景色から街の未来を連想しながら制作されました。
タイトルの『人の目に空見える』は、ことわざの「魚の目に水見えず、人の目に空見えず」から由来。
本来は、身近で自分に深く関りのあるもの、そのものの存在や価値は気づきにくいことのたとえのことわざですが、もっと身近な地域資源に目を向ける未来を願って“空見える”と名付けられました。
上部のふすまの持ち手は月を模しています。綾海さんの作品ではよく月が扱われており、太陽が沈んだあとに出てくるものであるため、次世代に向けたメッセージを表していると語りました。
エントランス展示
綾海さんに作品説明をいただいたのちに、アート作品がレジデンスのエントランスに飾られました。入居者の皆さんを大きな桜と月で迎え入れます。
プロジェクトメンバーより
営業:北井 琢也
営業推進本部 第四事業部 営業2部 部長
空間のバリューアップの魅力とは「効果的な投資をすることで古いものが再生され、そこに集う人のLIFESTYLEが進化すること。そして、日本の古き良き文化を次世代に継承しながらも、新たな価値をつくっていく」
これは、まさに「歓びと感動」を届ける乃村工藝社としては、魅力あるテーマの仕事だと思っています。
プランニング:鈴木 早穂子
ビジネスプロデュース本部 第二統括部 新領域プロジェクト開発部 部長 プランニングディレクター
コンペ時の賃料調査にてマンションの立地・機能を周辺マンションと比較したところ、共用部の価値を上げることで不動産価値を高めることができることをデータ分析しました。コンペ獲得後は住んでいる方々属性とスタイル、ここに住む理由を深掘し共有機能を設定していきました。住民の方々に活用いただくことで愛着が醸成され、場が育っていくことを願っています。
デザイン:馬場 久美子
クリエイティブ本部 第一デザインセンター デザイン1部 馬場ルーム ルームチーフ デザインディレクター
新しく建物を建て替えるのではなく、今までの活用や建築の良さを生かしながら、使う人のスタイルを進化させていくデザインを常に考えています。これからは住まう方もSDGs視点をあたりまえに持ってらっしゃると思いますので、その気づき、共感を持ちたく、綾海さんをフューチャーしました。これからも愛される共用部として、活用されることを願っています。
最後に
乃村工藝社は、持続可能な社会を実現するため、事業活動を通して幸せなインパクトを生み出す「ソーシャルグッド活動」を推進しています。
これからも空間創造のプロフェッショナルとして10年後、20年後、そして100年後も、その場所があって良かったと思ってもらえる空間をカタチにしていきます。
■施設情報 | |
名称 | リバーシティ21新川 |
所在地 | 東京都中央区新川2-27-4 |
アクセス | 東京メトロ日比谷線 JR京葉線「八丁堀駅」徒歩7分 |
公式HP | https://rivercity21.com/shinkawa.html#outline |
この記事は気に入りましたか?
- editor
-
広報部
旬なお話し、お届けします