- text and edit by
- 横田 智子
「新たな空間体験を仕掛ける」というテーマのもと、ノムログ編集部から発信する新しいコンテンツ。
企画編にて「オンライン上で集まる花見」の開催が決定し、満開の桜が咲きほこる3/30(月)夕刻に開催しました。本稿では、その様子をお届けします。
桜の下にいなくても、皆が同じ場所にいなくても、「花見」に通ずるものは何か?
企画編にて、開催が決まった「オンライン花見」。ヒデキ 編集部員がまとめた「日本の”花見“の起源を辿って実際にやってみる!」をテーマに、”花見”の起源とされる「歌」「衣装」「桜の鑑賞」「飲み食い」について、それぞれがオンライン上で楽しめるように、事前に独自のルールを設定しました。
「花見」に通ずるものをシェアする、「オンライン花見」のルール
・自宅または自宅周辺の「3密(密閉・密集・密接)」を避けた場所から、ウェブ会議アプリを通じて参加する
・オンラインでの花見を楽しむための戦利品をそれぞれが企画し、発表する
(桜を楽しむ環境づくり・飲料・食べ物・衣装等。3,000円未満の準備金)
・古来の花見で楽しまれてきた「一句詠む」になぞらえ、短歌をつくって発表する
・1名のモデレーターが進行する
・「飲みニケーション」の最適時間と言われている100分間を目処にする
・子供など家族の参加もOKとする
これらのルールをもとに、
同じ空間を共有しなくても「花見」に通ずるものをシェアすることができるのか?
また3月以降はテレワーク中心の業務となった状況下で、人と人とのつながりをどう感じることができるのか?
という点を意識しての開催となりました。
参加者
今回は初めての試みということで、編集部員の9名で開催しました。うち、乳幼児の子育て中のパパが1名、ママが4名参加。育休中の編集部員も参加し、赤ちゃんの初お披露目の場にもなりました。普段、会社ではなかなか感じられないそれぞれの生活の様子を垣間見ることができることも、オンライン上でつながることで得られるコミュニケーションと言えます。
当日の様子
夕刻、ウェブ会議アプリ上にメンバーが順次参加し、雑談が始まりました。時間厳守としなくても、準備が整った人から入室できる雰囲気が大切です。画面上に新しい人が現れると、リアルな現場よりも「入室した」感が強く、「あ、~さん!」と迎え入れるのも、楽しいところです。
メンバーが揃ったところで、乾杯!
ここから、モデレーター神田 編集部員がメンバーに話を振りながら進行していきました。
(神田 編集部員)「ヒデキさん、どこにいますか??」
(ヒデキ 編集部員)「車の上!」
(全員)「え!?」
「桜を鑑賞する」個性あふれる環境づくり
「花見」を楽しむ環境には、それぞれの個性が見られました。自宅近くの桜の下から中継する人、自宅でも「花」を感じられるように背景の画像を設定する人、本物の生け花を置く人など、さまざまな工夫が見られました。
(左から右へ)
田中 副編集長:美しい桜の生け花を背に、2人の子供のいる自宅から参加。
森田 編集部員:鮮やかな桜の背景(画像)で、自宅から参加。実はお部屋にも、可愛い花柄のテキスタイルが。
横田:子供と並んで、食べる気満々の自宅ダイニングから参加。
岡本 編集部員:折り紙でつくった桜の花を飾りつけ+手づくりの桜お面に、背景を衣替えして盛り上げてくれました。(下画像)
神田 編集部員:自宅から参加。お子さんが愛らしい「花の精」に変身してくれました。(下画像)
ヒデキ 編集部員:自宅マンションの駐車場、なんと愛車のルーフキャリア(屋根)の上から参加!こだわりの場所選びのポイントは3つ。
①愛車が2本の桜の大木の下にあり、車の上だと桜の花を眼の前で観ることができるから
②他人と距離が取れて感染予防になるから(高さ1.9m)
③高いところにいるので、通行者と目線が合わずに済むから
高野 編集長:買い物のついでに、自宅近くの桜のある広場から赤ちゃん連れで参加。
市川 編集部員:育休中のため、自宅から赤ちゃんと参加。久しぶりの再会。
岡崎 編集部員:自宅の近所から参加。背景(画像)は、なじみの風景という桜の名所・仙川。
お花見と言えば…やっぱり食も楽しみたい
手づくり派
普段、あまり料理はしないという岡本 編集部員が、この日のために桜でんぶで華やかに飾ったお寿司を手づくり!お気に入りのビールとおやつには道明寺・長明寺など、3種類の「桜餅」を食べくらべ。
横田は、少しでも外でのお花見気分を味わえるように、お重に入った「お花見弁当」を準備。ちらし寿司とおはぎ(餡・桜)、春の野菜を盛り合わせました。ロゼ・シャンパンと一緒に。
こだわりの品々
ヒデキ 編集部員は、男らしくマグロ寿司に桜エビ、ピンクのラベルが華やかなボトルの日本酒。お皿にそっと添えた桜の花が、粋です。
流行に敏感な森田 編集部員は、春限定のビール・桜いなり・桜ドーナツ・桜ベーグルとピンクづくしの品々を食べくらべ。「桜ドーナツが一番、春を感じられる味わい!ビールはパッケージデザインが違うだけで、飲むときのテンションがかなり違うことに興奮しました♪」
同じく、流行りのお店に詳しい岡崎 編集部員は、枝桜の花束を愛でながら、春限定デザインの缶ビール。そして、渋谷の新名所で購入した3種の可愛らしい桜の和菓子は、桜餅の生地を纏ったお雛様型の「雛桜」と、餡も2色(白あんと黒あん)の「紅白道明寺」。
「花」で一句、歌を詠む
ここからは、それぞれの感性で歌を詠み合いました。
ヒデキ 編集部員
岡本 編集部員
高野 編集長・田中 副編集長・神田 編集部員・横田
「桜を見つける旅」の体験を皆でシェア
そしてヒデキ 編集部員が、東京都から「花見宴会自粛」の要請が出る前に、プライベートで小田原にある有名な枝垂桜を訪れた様子を皆にレポートしてくれました。旅に出かけられない今、皆が少しでも旅に行った気分になれるように、との粋な提案でした。
スタートから2時間後、終了。
オンライン花見を終えて
開催後、メンバーからはこんな意見がありました。
・お互いの生活を垣間見ることができて面白かった
・外出自粛の生活でなかなか会社の人と会えなかったので嬉しかった
・家族の参加もOKだったので、子供と一緒に楽しめた
・花見のために用意したものや短歌を発表するなど、事前にプログラムが決まっていると話しやすい
・改めて同じ空間で、同じものを一緒に食べることの楽しさを感じた(次回は同じ空間で開催してみたい)
・接続を切った後に、楽しかった雰囲気が突然なくなるので、少し空虚感があった
・屋外からの参加では音声が途切れるなどのシステム障害が課題
次回は、「次世代のお花見を探る」企画編から「オンライン花見」の実施を通じた空間体験について考察します。
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